数珠を愛着の持てるものにするには仏さまやご先祖を尊ぶ心を持つことです

アクセサリー用の数珠

数珠選びのポイントは、愛着の持てる数珠にすることです。宗派ごとの本式数珠であっても略式であっても、必ずしも高価な数珠にこだわる必要はありません。道具ではありますが、心のこもったものにするには、自分自身が仏さまやご先祖を敬う、尊ぶことです。

最も多く使う葬儀の場で数珠をどう使うか

数珠を実際に最も使う場は、現代では葬儀の場です。長生きの高齢者もやがて亡くなっていくのが生きる者の定め。社会人になってからは葬儀に参列する場面が増えてくるのが確実なので、社会人になる時が、数珠の備え時なのです。

社会人として数珠を持たずに葬儀に臨むのは、腕の先の小道具なので目立ちにくいとはいえ、一般参列者であっても、かっこうわるいことになります。数珠を持たずに仏様に直面することは「仏様をわしづかみする行為」ともとられかねない、ということもあります。

離席する時はカバンか、ポケットにしまって

礼拝の時以外は、数珠は、左手に房を下にして持っていれば、礼に反したことにはなりません。席を離れる時には、椅子や畳に直接置かずにハンカチの上かあるいはカバンの中、ポケットにしまって離席しましょう。

本式数珠を持っている場合は、他の宗派の葬儀に参列することは構いませんが、仏式ではない神式やキリスト教式の葬式の場合は、持って行っても、カバンかポケットにしまって出さないのが礼儀です。略式数珠を持っている場合でも同様です。

合掌の際は数珠の持ち方が異なる場合があります

合掌は、仏様を尊び、供養する気持ちをあらわす行為です。合掌の時は、数珠を持った左手に、空いている右手を添えるようにして、または数珠を両手にかけて手を合わせます。数珠の持ち方は宗派によって異なる場合があります。八の字にねじって手にかける(日蓮宗)、長い数珠を二重にして振り分けて使う(真言宗)などです。何回か参列していると覚えます。

お焼香は、心をこめれば良いのです

香の煙には人の体と心を清め、霊を供養する意味があります。霊前に進むと焼香台があり、そこでは抹香(香木やしきみを砕いて作る香)が炭の上で燃やされ、線香に火がつけられています。

お焼香は、まず、ご遺族に向かって一礼します。そして焼香台の前に進み、遺影または御本尊に向かって一礼します。そして必ず、右手で香をつまみ、香炉に静かにくべます。その時、左手首に数珠があるはずです。焼香の際、香をひたいに押しいただく(つまんだ香をひたいの高さまで掲げる)のです。その回数は1〜3回ですが、宗派によって回数は異なります。葬儀場の方が案内する場合が多いのですが、案内なしでも慌てることはありません。年配の人を観察して、その通りにすれば良いですし、それでもわからない場合、心を込めて数回おこないましょう。お焼香の後、合掌礼拝します。最後に遺族に一礼して、退きます。

使い終わった数珠は、数珠袋に

数珠は、特別な手入れは必要ありませんが、汚れた場合、布などで軽く汚れを拭き取ります。普段使わない時には数珠袋や桐箱に納めておくと良いでしょう。数珠の玉が木の実でできている場合、防虫剤の利用も考えましょう。

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